JSCA指導者検定会 人材育成・教育プログラム

JSCA日本セーフティカヌーイング協会 会員研修会【2021年4月13日 】

3月は二つのカヤック研修会に参加してきました。

一つは先日ご紹介した【JSCA指導者検定会ベーシック課程 検定員更新研修】の翌日に同じく福岡県の「玄海青年の家」で開催された「スキルアップと講習手法」の研修。

そして、二つ目は愛知県矢作川で開催された「スラロームゲートを使ってのスキルアップ」研修です。

「スキルアップと講習手法」の研修

「スキルアップと講習手法」研修は二部構成でした。

第一部では、かつてレーシングカヤックで国体などで数々の優勝経験もある田村さんを講師に招き、フォワードストロークについてレーシング競技で培った技術と指導経験を基にフォワードストローク(前漕ぎ)を深く学びました。

最初は座学から。

さすが競技の世界の技術論は奥深く、理路整然しており、かつ田村さんは後輩の指導経験もあるので分かりやすい内容でした。それでも技術論はまだまだ日進月歩しているそうで、「今日は基本的なことだけを」と言っていましたが、参加したおじさんカヤックインストラクターの皆さんの目から落ちるウロコで床は埋め尽くされているようでした。笑

続いてはフォワードストロークの基本の一つ「キャッチ」についておさらい。桟橋の端に並んで座り、キャッチを確認します。

こういう当たり前にできてるはずだ、的なことをしっかりと確認することがコンマ0.1秒を競うレーシングカヤックの世界では必要なのでしょうね。そしてもちろん我々カヤックインストラクターもカヤックガイドにも。

やっと水上に浮かんでも、色々考えながら漕ぐので皆さん神妙な顔つきでした(笑。質問も盛んで、当たり前だったフォワードストロークについて初心に返るような思いでした。

田村さん、ありがとうございました!

第二部は講習手法の研修です。

具体的には、ベーシック検定に合格しているインストラクターさんたちに対して、上位資格であるアドバンスト検定に挑戦・合格できるように講習をする、というものです。

研修はワークショップスタイルで進められ、陸上での講習方法など参加者たちが普段行っている内容を共有したり、それについてフィードバックしたりしました。

ベーシック検定では漕艇技術課目は2つの課題だけですが、アドバンスト課程は8つになります。
もちろんなんとなく出来ているだけでは不十分で、そのテクニック(=技術)についてきちんと理解し使えていて、課題を達成しているかが問われます。

そのことを伝えるためには指導者(=インストラクター)には正しい知識はもちろん、デモして見せることができる最低限以上のテクニックと、色んなタイプの受講者にも理解が及ぶような様々な講習手法の引き出しが求められるのです。

「教え方」の研修というのはJSCA会員研修会でもあまりないジャンルの研修だったので、とっても勉強になりました。
サニー本橋は自称・カヤックインストラクターなので(カヤックガイドじゃないんです)、特にこういう研修は楽しく学べました。

「アクロス瀬戸内カヌースクール」阪井さん、ありがとうございました!

愛知県矢作川で開催 「スラロームゲートを使ってのスキルアップ」研修

そして九州出張から戻った翌週、今度は愛知県の矢作川に行きました。

今回はスタッフMくんも一緒に参加です。スタッフMくんはリバーカヤック初挑戦。

・・・サニー本橋も2年振りのリバーカヤックでした。笑

今回の研修のテーマは、比較的緩やかな流れの中に設置したスラロームゲートを、指示された通りに漕ぎ抜けられるように基本パドリングテクニックをしっかり意識しておさらいする、というものでした。

研修はみっちり二日間行われました。

講師は「スイートパドル」石田さん、「一滴」中村さんのお二人です。

比較的緩やかな流れ、という割には初日はそれなりに流れており、不慣れなリバーカヤック(師匠からのもらいもの)が思うように動かせずサニー本橋はびくびくしながら漕いでいました。スタッフMくんは若さと度胸と体力に任せて周りが目を見張るくらいチャレンジしていました。

うーん、若さって眩しいなあ。

いやいや自分だってまだまだ若いんだよ、きっとカヤックが悪いんだと決めつけ、他の参加者からカヤックをお借りしてみると、これがなんとも心地よく動き、不意にバランスを崩すこともなく思い切ってパドリングできるではありませんか~。

やっぱりカヤックのせいだったんだと結局一日半の間、カヤックをお借りして研修に挑んだのでした。笑

最後にみんなでパシャリ!

元気そうに見えますが、二日目の朝はけっこう気が重かったことを告白します(笑。普段使っていない筋肉が悲鳴と抗議してまして。。。

それでも過去やってきたリバーカヤックの中でも、このスラロームゲートを使っての練習は本当に楽しかったです。いろんなテクニックを一つ一つ分解してちゃんと練習して身に付けることができたという実感があったのです。

川を漕ぎ下っていくダウンリバーツーリングをしていると、テクニックも求められますがなんだかんだ勢いとノリでなんとか乗り切れてしまい、あー楽しかったで終わってしまっていたのですが、そもそもアドレナリン系スポーツにそれほど関心がないサニー本橋には一過性の遊びだなあと感じていたのです。

それに比べて今回のリバーカヤック研修では、漕ぎ下ったのはおそらく100mくらいですが、そこをネチネチと何度も往復して課題のゲートをくぐるにはどうしたらいいかを反復練習して、というのがものすごく性に合っていたように思いました。

こうした研修で得た知識、技術、経験は自分の頭の中でも分解して整理され、それを自分のフィールド、講習に落とし込んでいきやすいと感じました。うん、スラロームの研修はまたぜひ参加したいなと思ったのでした。

石田さん、中村さん、ありがとうございました~!

海、湖、川の怒涛のカヤック研修終了!

こうして研修三昧は一旦終了となりました。

くしくも海、湖、川と異なるフィールドであり、シーカヤック、リバーカヤックと艇種も異なる研修の連続でした。あらためて思うことは「学ぶことの楽しさ」です。

その楽しさを一人でも多くの方にお伝えしていくのがカヤックインストラクターのお仕事だと考えています。

サニーコーストカヤックスは、学びたい方の知的好奇心を満たすカヤックプログラムをご用意して、皆さまのお越しをお待ちしております!

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